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MUSTagアッセイプロトコール: LinkIconマニュアルダウンロード.pdf

Single Plex IL-8 サイトカインアッセイマニュアル

操作手順
A.実験の準備

○印の試薬は使用前に室温に戻し、転倒混和等により十分に混和してください。
【注意】以下の量は1レーン分(8ウェル)の実験に用いる分量を示します。実験系にあわせて適宜調整してください。

1.洗浄液調製
10×洗浄液をミリQ水で10倍希釈し、適当な容器に保管してください。
1レーン(8ウェル)の場合、約30 mL必要です。
2.標準抗原希釈系列調製
スタンダード用標準抗原を抗原希釈液で希釈します。検量線を作製するために使用します。
スタンダード用標準抗原は10 ng/mLに調製してあります。まず抗原希釈液を用いて、200 pg/mLの抗原溶液を調製してください。次にこれを5倍ずつ、6段階で希釈してください(希釈系列7本+ネガティブコントロールの計8本となります。ネガティブコントロールには抗原を含まない抗原希釈液を使用してください)。

【調製例:1レーンの場合
1回の実験に必要な抗原は50 μL/ウェルなので、ここではロス分を含めて1ウェルあたり60 μL調製します。まず200 pg/mLの抗原液を75 μL調製します。
次にマイクロチューブ6本に60 μLずつの抗原希釈液を入れて、「前のチューブから15 μLを隣のチューブへ加え、良く混和し、そのチューブから15 μLを隣のチューブへ・・・」という作業を6回繰り返すことで、抗原の5倍希釈系列を7本作製します。となりのチューブに内容物を移す度に、ボルテックスなどでよく攪拌してください。

sample Table.jpg

  • 本プロトコルでは測定可能レンジを明確にするため、5倍希釈系列での測定を推奨していますが、サンプルに含まれる抗原量の範囲が明らかな場合は抗原量の分布に合わせて希釈倍率を適宜調整してください。
  • 実際のアッセイにおいては、1点につき2~3ウェル(デュプリケートもしくはトリプリケート)で測定を行うことをおすすめします。

B.プレートへの抗原の感作

1.抗体固相化プレートをアルミパウチより取り出し、Aで作製した標準抗原希釈系列を抗原濃度の薄いもの(ネガティブコントロール)から順に、各ウェルに50 μLずつ添加します。

  • 溶液添加後、ウェル内に気泡の残らないよう、プレートの側面を軽く叩きながら撹拌してください。

2.同様に、計測したいサンプルをウェルに50 μLずつアプライしてください。

  • 各サンプルは10分ほど遠心して沈殿等を除いてから測定に用いてください。
  • サンプルが細胞培養上清の場合、抗原希釈液にて2倍以上に希釈してからプレートにアプライすること推奨しています。
  • 血清・血漿などタンパク質の豊富なサンプルの場合、原液をそのまま感作すると高いバックグラウンドを生じる場合があります。こうしたサンプルは抗原希釈液にて5~10倍以上に希釈して使用することをおすすめします。
  • はじめて計測するサンプルの場合、一度標準抗原希釈系列と同様にサンプルの希釈系列を調製し、計測に至適な希釈濃度を確認しておくことをおすすめします。

3.プレートを付属のシールで封をした後、室温で1時間静置して抗原の感作を行います。

4.シールをはがし(捨てないでください!)、プレートを逆さにして軽く振りながら反応液を除去してください。

  • プレート縁の残液をペーパータオルなどで除去してください。アスピレーターなどをご使用の場合は、反応液を極力吸引して除去してください。
  • 反応液の乾燥はバックグラウンドに非常に大きな影響を与えます。迅速に次の手順に移ってください。

5.Aで作製した洗浄液をピペットなどで各ウェルに満たします。

6.プレート側面を軽く叩いて洗浄液を行き渡らせ、洗浄液を除去します。

7.手順5~6の操作を3回繰り返してください。

  • 【注意】洗浄液の残存は結果に大きな影響を与えます。特に最後の洗浄液除去は完全に洗浄液が除かれるまで行ってください。

C.MUSTag Assay

1.MUSTag希釈液調製
MUSTag希釈液のⅠ液とⅡ液を95 : 5の割合で混合します。
1ウェルあたり30 μL使用しますので、1レーン(8ウェル)の場合、約260 μLが必要です。
Ⅰ液 : Ⅱ液 = 247 μL : 13 μLの割合で混合してください。

  • 混合したら室温下で1時間以内に使用するようにしてください。

2.MUSTagを1で作製したMUSTag希釈液で50倍希釈します。
1レーン(8ウェル)の場合なら、MUSTag希釈液245 μLにMUSTagを5 μL加えてください。

  • 使用直前に調製してください。

3.希釈したMUSTag溶液を、先ほど抗原を反応させた各ウェルに
30 μLずつ添加します。

  • ウェルの底面近くの側面にチップの先を付けるようにしながら注入してください。また、溶液添加後はウェル内に気泡の残らないよう、プレートの側面を軽く叩きながら撹拌してください

4.プレートを付属のシールで封をし、室温で1時間静置します。

5.シールをはがし(捨てないでください!)、反応液を除去してくださいその後、プレート縁の残液をペーパータオルなどで除去してください。

  • MUSTag液の乾燥はバックグラウンドに非常に大きな影響を与えます。迅速に次の手順に移ってください。

6.Aで作製した洗浄液をピペットなどで各ウェルに満たします。

7.プレート側面を軽く叩いて洗浄液を行き渡らせ、洗浄液を除去します。

8.手順6~7の操作を4回繰り返してください。

  • 【注意】洗浄液の残存は結果に大きな影響を与えます。特に最後の洗浄液除去は完全に洗浄液が除かれるまで行ってください。

D.オリゴDNA切断処理

1.EcoRⅠ制限酵素溶液を調製します。

  • ※EcoRⅠ処理用バッファには市販のバッファではなく、必ず本キット付属の10×EcoRⅠ処理用バッファを使用してください。

manua_mix_onewell.jpg

2.MUSTagを反応後洗浄した各ウェルに、EcoRⅠ制限酵素溶液を1ウェルあたり30 μL添加し、プレートを付属のシールで封をして室温で15分間静置します。

  • EcoRⅠ制限酵素溶液の分注誤差はダイレクトに検出精度に影響します。正確に分注を行ってください。
  • ウェル上部の側面にチップの先を付けるようにしながら注入してください。また、溶液添加後はウェル内に気泡の残らないよう、プレートの側面を軽く叩きながら撹拌してください
  • 酵素処理時間は各ウェル間で極力揃えてください。

3.各サンプルを回収します。
サンプルを保存する必要がある場合はPCRチューブに取り、氷上ないし4℃で保存します(通常3日ほどは活性を維持します)。なお保存の必要のない場合はウェルからダイレクトにQ-PCR mix(後述)に取り分けてください。

  • 反応液を回収する際にはピペッティングなどは行わず、極力正確に分取してください。分注誤差は結果にダイレクトに反映されます。
  • プレートに入れたまま長時間放置するとサンプルの定量性に異常が生じる場合があります。

E.リアルタイムPCR

1.Q-PCR mixを調製します。反応液には市販のリアルタイムPCR用試薬をご利用ください。

  • インターカレーター(SYBR Green I等)で増幅DNAを検出するタイプの試薬をご用意ください。

  弊社ではリアルタイムPCR装置にStratagene社Mx3005Pを使用し、

  • SYBR Premix Ex Taq (Perfect Real Time) [Takara,社、#RR041A]
  • SYBR Premix Ex Taq II (Perfect Real Time) [Takara社、#RR081A]
  • FastStart Universal SYBR Green Master (Rox) [Roche社、# 4913850]

  等の試薬がMUSTagの検出に使用可能であることを確認しております。


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  • 他のリアルタイムPCR試薬を使用される場合、まずは試薬付属のマニュアル上に記載されている推奨プライマー量にてお試しください。

2.サンプルの混合
DのEcoRⅠ処理済みサンプルをQ-PCR mixに混合します。20 μLの反応系に0.5~3.0 μLまでサンプルを入れることが可能です(リアルタイムPCR試薬ごとに最適な反応液量は異なります)。

  • サンプルは極力正確に分取してください。ここでの分注誤差は検出結果にダイレクトに反映されます。

3.リアルタイムPCR
リアルタイムPCR装置でMUSTag DNAの増幅・検出を行います。

  • 増幅プログラムは使用されるPCR試薬のマニュアルに従ってください。本キットにおけるPCR産物の鎖長は約100 bp、プライマーのアニーリング温度は60℃です。まずは40 cycleでの増幅をおすすめします。
  • ROX等のリファレンスDyeが必要な場合は解析機種に適合した色素をご利用ください。一部市販PCRキットではROX含量が多すぎて検出に影響を及ぼす場合が確認されていますのでご注意ください。




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